”泊鉈”で検索をしてこのブログにたどり着く方が多い様なので、泊鉈ネタを・・・
興味のある方はご存知かと思いますが、泊鉈は富山県泊地方の伝統ある鉈です。 現在、この鉈を打てるのは、大久保中秋さん、ただ1人です。今年81歳だと思います。 YouTubeなどで”泊鉈”と検索すると、大久保さんの動画をいくつか見ることが出来ます。 材料はサルナシの皮とホウの木です。鞘の真田紐は自分で付けたものです。 両方とも標準的な重さだと思いますが、大きさが全然違います。 ちなみに、自分の泊鉈の重さは150匁。一般的にはちょっと重めかもしれませんね。 普通は130匁ぐらいでしょうか。(1匁は3.75g) 泊鉈は地金を割り込んで鋼を付けてあります。両刃の刃物と同じです。 ですが、ほぼ片刃に仕上てあります。重ねが薄く、裏すきも広範囲になっています。 鋼を割り込みで付けないと裏すきを打てないからだと思いますが・・・あくまで自分の想像ですよ。 山仕事でガンガン使ってますが、良く切れるし刃がこぼれしない。強い! トビの部分が大きいので石を打たなくてすむし、何かを手繰り寄せるのに重宝します。 良く考えられた素晴らしい道具だと思います。 大久保さんの後継者がいないようなので、無くなってしまう運命なのでしょうか・・・悲しい限りです。 日本各地の伝統的な技術がどんどん失われて行くのは、”時代が違うから” の一言では 片付けられないと思いますが、自分には、その道具などを使うことぐらいしか出来ない・・・ よく”蒔き割りに使いたいから”という人もいますが、その為だけなら、手斧や両刃鉈をお勧めします。 泊鉈はあくまでも片刃の鉈です。使い方を誤ると刃筋が逃げますよ~。 ”叩き割る” というより、”払い切る” 鉈なので、使い方をお間違えの無いように。
by a-taipe
| 2011-04-27 13:15
| 日本刀・刃物系
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