カテゴリ:日本刀・刃物系( 13 )
下原刀鍛冶発祥の地
八王子の郷土刀、下原刀。
その発祥の地とされている処に、石碑がある。
久しぶりに行ってみた。

現在は下恩方町だが、この辺りは、辺名 という字名がある。
圏央道が真上を通っていて、景観に欠けてしまったが、
その昔は、何もなく静かなところだった。

近くに、鍛冶の神社である金山神社がある。
小津川という沢もあり、ここで砂鉄を採取したのだろうか。
今となっては、ほとんど水の無い川だが、当時はもっと水量もあったのだろう。

今から約500年前、何処からかこの地に来て、
作刀し始めた周重(ちかしげ)が見た山や沢とどれだけ変わったのだろう。。。
周重を呼んだとされる大石氏の居城(滝山城)から、かなり離れた処である。
ナゼ?この地だったのだろう。。
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ここよりもっと下流域には、
康重や照重、重正、、、と下原鍛冶たちの石碑もある。










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by a-taipe | 2016-06-03 18:07 | 日本刀・刃物系 | Comments(0)
下原刀3
うちの四代康重の脇差には、拵えがある。
ちょっと変わった柄が施されている。
柄に鮫皮を用いず、柄糸も巻き締めない堅木造りの拵。

調べると、面白いことがわかった。
右京拵え(柄)というらしい。
この様式を奨励した人物が、
上州高崎藩主 松平輝貞(右京大夫)であり、
そこから右京の名が付いたとか。。

鐔は、丸の鉄板鐔に金象嵌があるが、かなり傷んでいて、図柄は不明。
黒蝋色塗鞘を鉄環や鉄鐺で固めてあり、半太刀拵えのよう。
柄の目貫は茄子の図で、赤銅地に鍍金、かなり大振りで時代は上がりそう。
縁頭は真鍮石目地に、丸に三つ引の紋が銀象嵌されている。

出来は、お世辞にも良いとは言えず、、武家の物ではないだろう。。
しかし丈夫そうで武骨、なにか泥臭さを感じていた。

なんとも、上州が発祥の地であったとは。。。

紋入りの縁頭から、豪農や庄屋などが持ったものか、、、
それとも、頑丈な鞘から連想されるに、上州の渡世人などが持っていた刀なのだろうか?
上州国定忠治や、木枯らし紋次郎(紋次郎は小説中の人だけど上州生まれ)を想う。

実用刀として有名だった下原刀。
その脇差が、当時の渡世人などに需要があってもおかしくない。。

この脇差は、武州下原から、上州に渡り、巡り巡って、
縁あって、またここ八王子に戻って来た??
この拵えから、なにか刀の遍歴がちょっと見えたような気がした。
実に愉快。
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ちなみに、登録は埼玉県である。
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by a-taipe | 2014-04-23 23:40 | 日本刀・刃物系 | Comments(2)
下原刀 2
とある知人との会話の中で、日本刀が話題になった。
色々と話をしているうちに、下原刀の話になり、是非拝見したい! と。
ということで、久しぶりに出してみた。
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知人は、刀剣の勉強会にも出席したことがあるらしく、作法は心得ていたので、当方としては安心である。
柄をはずし、ハバキも取り、打粉をして油を拭い、、、
久しぶりに、中心も見ました。。。
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右から、二代康重(与五郎銘)そして、四代康重(重の字の特徴から)
以前にも紹介したが、いずれも脇差。
右の二代康重の銘は、福生市所蔵の刺刀造の短刀に刻まれた与五郎銘によく似ている。
この頃(天正)の、康重(二代)には、大きく2種類の銘がある。
藤右衛門銘と与五郎銘である。時代的に康重家には多くの刀工が居たようで、
二人以外の銘もあり、今後の研究課題となっているようである。
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右から二代、四代。
白熱灯などで刃を鑑賞するのだが、うちは、みんなLEDに変えてしまったので、
良く見えない。。。(笑)
下手な写真だが、かろうじて鍛えが解ると思います。

知人が言うに、下原刀は、特にここ八王子では郷土刀でもあり、人気があるそうで。。。
しかし、康重や照重、広重。。。。。と沢山の刀工が居て、現存刀があるが。。。
良い物や長い物(刀や太刀)は、あまり出てこない。。。とのこと。

自分は刀剣店などには行かないし、情報もほとんど持ってない。
しいて言えば、知り合いの研磨師のところで、話す程度である。

とまあ、かなりマニアックな話とプチ鑑賞会で、お開きとなった。
おかげさまで、ちゃんと手入れができました。
(こんなことではいかん!貴重な文化財なんだから、ちゃんと手入れしろ!と怒られますね)
Mさん、ありがとうございました。
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by a-taipe | 2013-10-03 17:19 | 日本刀・刃物系 | Comments(4)
研磨師
先日、都心での仕事の帰り道、ご無沙汰していた砥師のお店に立ち寄った。
1年以上のご無沙汰かな~
店に入ると、顔なじみの常連オヤジ達(笑)が、やっぱりいた。

「お~!生きてたか!?」

砥師の塩川さんが、声をかけてくれた。

びっくりしたのは、女の子のお弟子さんがいた事。。。
若干23歳。まだ高校生のような感じ。
しかも、八王子から通ってるとのこと。
女性研磨師ってあまり聞かないけど、都内にもう一人いるらしい。
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日本刀研磨師の塩川志郎さん。
世田谷 文永洞  の主人。
(HPあるので、検索すると発見できるかも)

写真は仕上げ工程、地艶の最中。
気さくな人で、色々隠さず教えてくれる。
とにかく、その刀が昔から持っている姿・雰囲気を変えず、仕上げるのが信条、とのこと。
そんな人柄か、仕事は絶えず、たまっちゃってるらしい!(羨ましい!)

刀剣の世界は、何か入りづらく、高飛車で、しかもお金がかかるイメージだけど、
この店は、かなり開放的。一見さんでも、問題無し。
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by a-taipe | 2013-04-04 13:37 | 日本刀・刃物系 | Comments(2)
泊鉈と武州鉈
以前、 ”泊鉈(越中鉈)と越前鉈” というタイトルで、泊鉈の紹介をしましたが、
今回、第2弾、泊鉈と武州鉈。。。
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一番上が武州鉈
中間が、泊鉈
下は、おまけ。ホームセンターなどで買える、石突鉈(海老鉈)

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武州鉈は刃渡りが短く、両刃造りで、重ねが厚く、斧と鉈の合の子のような鉈。
両刃なので、枝打ちにはとても良い。比較的重く造ってあるので、薪割りや株崩しも得意。
一般的には550g程度(150匁)の重さ。 自分のは、800gちょっと重い。。。

泊鉈は150匁、かなり大きく見えますが、、、大きいです(笑)

性質は全く違う鉈です。
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重ね(厚さ)の違いわかりますか~
薄いほうが、泊鉈。 約4mm程しかありません。普通の鉈よりも薄いです。 が! めっぽう強い! 

地方、々によって、特色ある鉈が色々あるようです。少しずつ形や重ねが違う。
同じに見えても、造り込が全く違う、なんてこともある。

どれが良いとか、これが一番とかは、わからないが、
どれか 一本選べ!と言われたら、やはり 泊鉈 ですね。
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by a-taipe | 2012-09-29 00:43 | 日本刀・刃物系 | Comments(0)
思いたって鐔の手入れ
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何気なく開いた本に刀の鐔のことが書いてあった。
一年ぶり?ぐらいか。うちの鐔達の手入れをしようと出してみた。

鉄の透かし鐔や美濃金工が好きで、すこ~しずつ集めてきたもの。
むろん、ものすごく高価な物はない・・・と思う。(掘り出し物があったりして!と ひそかに思いを馳せている)
刀屋や刀剣市などで購入したことは無い。なにせ、めっぽう高価なので・・・
知り合いの刀剣研磨師にお願いしたり、ネットで衝動買いしたり(よほど気を付けないと失敗するが)・・・

現在、刀は底値で、お金ある人は ”今が買い!” らしいけど、
鐔などの小道具と呼ばれるものは、そこそこ、値があるらしい。

昔の人は、電燈も無く、便利な道具も無いなか、金属を加工していく。
一枚仕上げるのに、どのくらいかかるのだろう?
鉄鐔などは、刀に負けぬよう、地鉄を鍛えてあるので、そうとう固いだろう。
すごい技術と根気と視力があったんだろうな~と感心する。

とそんなことを、想いながら、眺めている。
興味の無い人には、まったく理解できない世界だろうな~。。。
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by a-taipe | 2012-06-14 18:54 | 日本刀・刃物系 | Comments(0)
山仕事と泊鉈
山仕事に入る前に、山の神に挨拶をする。

少し前のことだが、友人が所有する山の手入れに入ることになり、
境木として伐らずに残してあると思われるモミの大木の根元に
小さな祭壇を拵え、お供えをして、作業の安全を祈願した。
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この時は、仕事初めということもあり、伐採鋸と手斧も持参して、お供えに添えた。
伐採鋸などは実際には使用しないが、色々思うところがあって、持って行った。
本当は、荷物を少しでも軽くしたいところだが、この時はちがった。

チェーンソー や刈払機、 ガソリン、弁当や水、薬や手ぬぐい、ロープに梯子に・・・・
仕事道具は沢山ある。担いで急勾配を上るのは、ひと苦労だ。

ここで、忘れちゃならんのが、 泊鉈  なくてはならない道具である。
出番はいくらでもある。
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今はもう、見られなくなったが、炭焼きなんかが盛んだった頃、里山はとても綺麗だったそうだ。
枝や小木は焚き付けに、落ち葉は堆肥などに、木は蒔や炭材、むろん建築材料に。。。
そんな頃は、今よりもっと、出番があったのだろう。

使っていて感じるが、上の写真のような山林の仕事はもちろんだが、
里山での山仕事に、より向いていると思う。
竹林の整備なんかに行くと、無敵なのだ!倒した竹の処理なんかめっぽう早い。



現在は、街で普通に暮らしていれば、鉈の出番なんかほとんど無い。
鉈だけではない。最初の写真の伐採鋸しかり、昔からある手道具など 使わなくなってきた。
生活スタイルが変わり、便利を追求し電気製品がますます増え、人はどんどん動かなくなってきた。

それぞれの道具は、それぞれに造る職人がいて、そこには卓越された技術がある。
近い将来、”ある” ではなく ”あった” と、過去形になってしまうのだろう。

本当に、これで良いのだろうか?

と、思うのは、自分だけだろうか?
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by a-taipe | 2012-06-13 02:35 | 日本刀・刃物系 | Comments(0)
下原刀
刀の手入れをした。
何ヶ月ぶりだろう。
研ぎあがりではないので、頻繁に手入れの必要はないけど、
忘れるくらい間隔をあけるのは大変良くない。反省・・・
でも、大丈夫でした。  良かった、良かった。


さて、手入れは、二振り。いずれも脇差で、八王子の郷土刀 ”下原刀”
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下原鍛冶は、室町時代後期から、武蔵国多摩郡下原 で作刀した刀工集団の総称。
この集団が製作した刀のことを下原刀(したはらとう)という。
下原鍛冶は、宗家 周重 (ちかしげ) に始まり、周重の子 康重 (やすしげ 二代周重) は北条氏康の「康」を、
弟、 照重 (てるしげ) は北条氏照の「照」をそれぞれ授かり、名乗りにしたと。
後北条氏を後ろ盾に栄え、後に、広重(ひろしげ)や、武蔵太郎安国(むさしたろうやすくに)など名工が増え、
”下原十家”などと言われ江戸時代は将軍家の御用鍛冶として、幕末まで作刀を続けている。

下原(したはら)という地名はもう無いけど、公園の名前などで残ってる。
現在の八王子市下恩方周辺が、下原で、後北条氏の八王子城の近くである。
記念碑も数箇所にある。

写真の脇差は、
上が、三代康重(四代かも)  銘: 武州下原住康重  江戸時代初期(新刀) 
下が、二代康重(与五郎銘) 銘: 武州住康重   室町時代末期(末古刀)

いずれも、康重で、刃紋は二代康重が直刃湾れ(写真下)で、三代康重は互の目である。
沸・匂い は、鮮明ではなく、(もちろん切れてはいない) 全体に刃は沈む。
双方とも地鉄には、いわゆる「下原肌」と言われる連続した渦巻き模様が現れるが、二代康重のほうがより綺麗で鮮明である。
特に、二代康重の方は、身幅広く、重ねもあり、戦国時代の刀姿で、これなら大刀も受け流せるだろう。
短く見えるが、二代康重で、一尺七寸二分 (52.1cm)ある。
名刀ではないけど、地元八王子の刀だし、実用刀の魅力を感じるのは私だけではないはず。

下原物はシタハラと読むことから、下っ腹と重ねて切腹を意味し嫌われた なんて話も聞くけど、
切れ味は良く、業物にも名を残す刀工もいる。江戸時代、値段は比較的安かったようで、実用刀であったのだろう。

八王子郷土資料館に3振り下原刀が展示してある。(はず)
福生市も沢山所蔵している。赤羽刀返還の時、八王子市が引き取り渋ったところ、福生市が引き取った、という噂?もある。
展示してるかは知らないけど、HP(福生市郷土資料室)で見れます。
興味がある人は見に行ってはいかがでしょう。
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by a-taipe | 2012-03-26 02:19 | 日本刀・刃物系 | Comments(0)
Knife
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シースナイフをいじくる。
・・・
ラブレス が 欲しくなる・・・
・・・
考えないようにしよう。。。
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by a-taipe | 2012-03-06 01:53 | 日本刀・刃物系 | Comments(0)
象牙と人口象牙
久々のブログ更新
今日は、ナイフをいじくっていたのだけど、
象牙と人口象牙?を比べてみた。
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写真上が人口象牙 下が本物の象牙。
どうだろ~、個人的には、上の偽者!?のほうが好きかも・・・
(木が好きだから、杢目模様に弱い私)

これ、さっきから、人口だの偽者だの言ってるけど、れっきとした材料。
ペーパーマイカルタ といって、紙を何層にも樹脂で固めた物。
このマイカルタ、他に、布や木など、色々ある。
削ると、それぞれ味のある模様になるのだ!
断面をムシメガネで見ると、クレープのミルフィーユみたい。
集成材は嫌いだけど、この積層した樹脂材料はいいですね~。

木は、やっぱり無垢が一番だけど、象牙はマイカルタでも良いかな・・・
象牙、なかなか手に入らないし、高価だし、削ると臭いし・・・しかし色艶はさすが・・・

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ちなみに
上、ウン千円のホールディングナイフ  (ナイフメーカー量産物をキレイに修正研磨)
下、ウン万円のシースナイフ  (カスタムナイフ ナイフ作家の手作り)
ぱっと見、あんまり変わらんな~ と思ったが、
やっぱり本物の材料と技術は何か感じるものがあります。
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by a-taipe | 2012-02-21 20:17 | 日本刀・刃物系 | Comments(0)